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がっしりとした体格に長い首、細長い独特の顔、ヘビのように舌を出しながら動くその姿。モニター特有のその姿にとても多くの方が魅了されています。(私もその一人です)
ですが、やはりモニターと言えば最低でも体長は1mを超え、力も凄まじいものになるためなかなか普通に飼える種ではありません。
私もそんな悩みを抱えているときにドワーフモニターという種がいることを発見し、お店で探してドワーフモニターの中でも尻尾がチャームポイントのリッジテールモニターを飼育しています。
リッジテールモニターはドワーフモニターという括りの1種であり、小型モニターに分類されます。モニター(オオトカゲ)なのに小型?と思われる方も多いかもしれませんが、その姿はまさにモニターそのものです!
サイズは60cm前後にしかならないのに見た目はモニター、もう夢のようなトカゲです。
大きくなることがモニターの魅力だと思われている方も多いと思いますが、私のように「モニター特有の姿」に魅力を感じられている方にとっては是が非でも飼育したい種類でしょう。
そんな魅力あふれるリッジテールモニターの飼育方法を、私の実際の飼育環境をご紹介しながら徹底解説したいと思います!
是非最後までご覧ください!
リッジテールモニターとは?まずは生態について知ろう
全長
大人になると60cm前後まで成長します。ほとんどのモニター系が1mを超えるのに対し、とても小型であることが分かりますね。
ドワーフモニターの種類にもよりますが、リッジテールモニターの場合は尾が体の半分くらいですので体は30cm前後になります。小型とは言え、がっしりした体格で30cmほどの体長は迫力満点です。
価格
リッジテールモニターには、黄色の色味が強い「イエローアキー」と呼ばれるモルフ(品種)や、赤色の色味が強い「レッドアキー」と呼ばれるモルフが存在します。ここでは私の飼育しているノーマル個体について触れます。
相場は80,000円~100,000円前後
かなり高価なトカゲですが、聞いたところによると繁殖が進み、これでもだいぶ値段が下がった方とのことです。ですがリッジテールモニターにはその金額を補って余りある魅力があります!
寿命
約10年~20年前後と言われています。
詳しいことはまだはっきりと判明していないそうですが、ショップで説明を受けた際の書類には10年~20年と記載がありましたのでこの辺りが平均であると思われます。
行動
ここでは、飼育環境下において頻繁に見ることができるリッジテールモニターの行動をご紹介していきます。
穴を掘る
リッジテールモニターは野生下では岩場で生活しています。そのため、自然素材の床材を使っている場合はとにかく掘って潜ろうとします。
掘る力はとても強く、我が家では大きな溶岩石を床材の上に置いていますが、いつの間にか掘り進んで溶岩石の下に隠れ家を作っています。
また、ケージ背面に設置している発泡スチロール製のバックグラウンドも大きな穴を空けられてしまい、裏側に入り込んでしまうので今では取り外しています。
顔をこすりつける
エサを食べた直後によく見られる行動です。最初にこの行動を見たときは「エサのコオロギの脚か何かがどこかに引っかかったのかな」と心配をしましたが、毎回この行動をするのでどうやら習性のようです。
詳しいことは分かっていませんが、顔を掃除しているようにも見えるその仕草はとても愛くるしく、かっこいい見た目とのギャップを感じます。
実際の飼育環境をもとに具体的な飼育方法をご紹介
ここでは、具体的な飼育方法や飼育環境について解説します。ネットなどでもあまり情報が出回っていませんので、飼育している状態を具体的にイメージするのはなかなか難しいのではないかと思います。
そこで、今回は実際に飼育しているリッジテールモニターの飼育環境を写真付きで紹介しながら、より具体的に解説していきます!
まずは実際の飼育環境を写真でご紹介
こちらのレイアウトについて、制作工程や必要なもの、かかる費用などについて詳細に解説した記事もありますので、ご興味のある方は是非ご覧ください。
▼レイアウト解説記事▼
リッジテールモニターのケージレイアウト|制作工程や必要なものをご紹介
飼育に必要なもの一覧表
まずは「飼育に何が必要なのか」を一覧でご紹介します。それぞれについては下で詳しく解説していくので一度ざっと目を通してみましょう。
既にご存じのものが多い場合は、見たい製品のリンクをクリックしていただけるとそこの解説まで飛ぶことができるので活用してみてくださいね!
項目 | 製品 | 重要度 |
環境 |
飼育ケージ | 必須 |
床材 | 必須 | |
水槽台 | 高 | |
たこ足配線 | 中 | |
照明類 |
バスキングランプ | 必須 |
紫外線ランプ | 必須 | |
ソケット | 必須 | |
ランプステー | 高 | |
小物類 |
エサ入れ | 中 |
水入れ | 高 | |
ピンセット | 必須 | |
流木 | 低 | |
石 | 高 | |
空き瓶 | 低 | |
エサ | 生き餌 | 必須 |
カルシウム剤 | 必須 |
製品別にそれぞれを詳しく解説!
必要なものをざっと一覧でご紹介しました。ここからはその製品が「飼育において何のために必要か」ということを解説していきます。
飼育ケージ
横90cm×奥行45cm×高さ45cmのガラスケージを使用しています。
リッジテールモニターは大人になっても60cm程度にしかならないため、横幅90cmの飼育ケージであれば生涯飼育が可能です。
岩を模したバックグラウンドがついていましたが、掘穴行動によってボロボロにされてしまったので取り外して使っています。
▼使用しているケージ▼
私の経験上一般的な60cmサイズのトカゲと比較すると力の強さは圧倒的です。そのため、バスキングスポットや隠れ家などのレイアウトに使う物も大きくて重い物が望ましく、必然的にケージ内空間は狭くなりがちです。スペースや金銭面で余裕がある場合は横幅120cmのケージやガラス温室で飼育できると良いでしょう。
ベビーからの飼育であれば生体の大きさに合わせてケージの横幅を60cm、90cmと段階的に大きくすることも可能ですが、やや成長スピードが早い点には注意をしてください。
また、爬虫類の多くは本能的に上から来るものを怖がります。そのため、毎日の世話のことを考えると前開きのケージが望ましいです。
■ジェックス グラステラリウムのポイント
グラステラリウムについては、こちらの記事で詳細に解説していますのでもう少しこのケージについて知りたいという方は是非ご覧ください。
▼グラステラリウム解説記事▼
GEX製グラステラリウムの特徴を解説|機能や使い勝手を徹底レビュー
床材
床材を何も敷かず、ガラスケージのままだと滑ってうまく歩けないので、ケージ同様こちらも必須アイテムです!
主に砂やウッドチップ、キッチンペーパーなどが使用されることが多いです。特に、世話が楽という点からキッチンペーパーやペットシーツで飼育されている例が多く見られます。
▼使用している床材▼
私はクルミ素材のものを使用していますが、見た目がきれいであるという理由のほかに、リッジテールモニターはとにかく地面を掘ることが理由としてあげられます。掘って遊んだり(恐らくエサを探す行為)、隠れ家を見つけたりしているので、そのような姿を見ているとやはり自然素材のものが良いのであろうと思います。
また、世話という点においては、糞を1日に2回(仕事に行く前の朝と仕事から帰ってきてからの夜)スコップで取り除いているだけですので、そこまで手間に感じたことはありません。
リッジテールモニターの糞は比較的乾燥していて、あまりきつい臭いはしないので消臭効果を意識する必要もないと私は思います。
■ビバリア ウォールナッツサンドのポイント
ただし、砂やウッドチップ、また私のようにクルミなどを使う場合の最大のデメリットは”誤飲”です。
材質の大きさにもよりますが、エサを食べるときに一緒に飲み込んでしまうこともあり、自然のものが使われている床材であれば毒素などで死んでしまうことはなくとも、体内に詰まってしまって排泄ができないケースなどがあります。
そのため、私はコオロギなどの生き餌を与えるときはケージにコオロギを放さず、必ずピンセットから食べさせるようにしています。
水槽台
※90cm×45cmのケージがギリギリ乗るサイズのもの
水槽台については必須ではありませんが、前述したように爬虫類は本能的に上から来るものを恐れます。
ケージが低い位置にあると、ただ人が歩いているだけでもストレスになってしまう可能性がありますので、可能な限り高い位置にケージを置いてあげられることが望ましいです。
▼使用している水槽台▼
私は上記のものを使用しており、爬虫類用のケージ台ではなくアクアリウム水槽用のものなので若干サイズが合わず片側1mm~2mm前後はみ出していますが、不安定さは感じられずトラブルも起こっていません。
水で満たした水槽を置くことを想定して作られているので、環境的にそれよりも圧倒的に軽い爬虫類ケージを置いても壊れる心配がないというのが嬉しいポイントです!
■コトブキ プロスタイルのポイント
注意点として、とにかく頑丈なので重いことと、組み立てが少々難しいということが挙げられます。組み立てや設置については二人で行うようにしましょう!
また、少しはみ出すことは事実ですので、見た目が気になる方、地震などが不安な方にはおすすめできません。
たこ足配線
爬虫類の飼育方法に関する情報で意外と触れられていないものがこのたこ足配線です。爬虫類だけでなく熱帯魚の飼育にも言えることですが、温度管理が必要な動物は多くの電源を必要とします。季節を問わず最低でも3口、4口以上あれば理想的でしょう。
また、これがないとケージを置ける場所が家にあるコンセントの位置に限定されてしまうので、自由にケージを配置するためにもあったほうが良いアイテムと言えます。
バスキングライト
バスキングライトとは、部分的に温度を上げるために使う保温ライトのことを指します。リッジテールモニターをはじめとした、ほとんどの昼行性トカゲはバスキングをすることで体温調節をします。特に食後はバスキングをして体温を上げることにより消化を促進します。
これができないと消化不良を起こしたり、食べたものを吐き戻してしまったりすることがありますので、リッジテールモニターの飼育においては必須のアイテムです!
温度管理のポイントは、ケージ内にホットスポット(暖かいところ)とクールスポット(涼しいところ)を両方つくることです。温度勾配を設けることで、リッジテールモニターが暑いと感じるときは涼しいところへ、寒いと感じるときは暖かいところへ自分で移動でき、体温調節をうまく行うことができます。
狭いケージより広いケージのほうが温度勾配をつくりやすいので、そういった意味でも大きめのケージで飼育することのほうが望ましいと言えるでしょう。
私の飼育環境では温度を大きく2つに分けて管理しています。
クールスポット:25℃前後
ホットスポット:45℃前後
夏場はクールスポットが30℃を大きく上回ってしまい、冬場はクールスポットが20℃を大きく下回ってしまうので、私はエアコンを24時間つけっぱなしにしています。部屋全体の温度をエアコンで管理し、照明器具で温度勾配をつける、という感じです。
砂漠に住んでいるトカゲとはいえ、夏の暑さに関してはケージ内で涼む場所もなく、熱中症になってしまいすぐに死んでしまう場合もあるので夏は細心の注意を払いましょう。
また、バスキングランプは1年ほどで寿命を迎えます。寿命を迎えると突然ぷつっと切れてしまうので1年前後を目安に交換をしてください。私はいつ切れても良いように常に1つのケージにつき1つ余分に用意しています。
バスキングランプについて各メーカーから様々なものが出ていますが、GEX(ジェックス)のサングロータイトビーム100Wを使用しています。
▼使用しているバスキングランプ▼
W(ワット)数は保温球から生体の距離で選びますが、飼育環境によって距離は前後しますので以下の表を参考にワット数を決めてくださいね。
距離(cm) | 50W | 75W | 100W | 150W |
10 | 50℃以上 | 50℃以上 | 50℃以上 | 50℃以上 |
20 | 32℃ | 36℃ | 39℃ | 43℃ |
30 | 28℃ | 31℃ | 33℃ | 34℃ |
40 | 27℃ | 29℃ | 30℃ | 29℃ |
50 | 26℃ | 27℃ | 27℃ | 27℃ |
60 | 25℃ | 25℃ | 25℃ | 25℃ |
紫外線ランプ
バスキングランプ同様、こちらも爬虫類飼育においては必須アイテムです。
多くの昼行性トカゲは紫外線を浴びることで脱皮を促進したりビタミンD3を生成したりするため、健康に大きく影響を及ぼします。中でも紫外線UVBが必要で、これが不足すると骨の病気であるクル病にかかってしまいます。
UVAについては窓ガラスを通るためそこまで意識する必要はなく、販売されているものもほとんどがUVB照射用のランプです。
私の飼育環境ではGEXのレプタイルUVB150の26Wを使用しています。紫外線ランプについては、「ワット数=紫外線の強さ」ではなく、球の大きさであると考えて問題ありません。同製品についても13Wと26Wのものがありますが、飼育環境(ケージの大きさやレイアウト)に応じて使い分けるという選び方で良いでしょう。
また、レプタイルUVB150と似た製品で、レプタイルUVB100というものがあります。こちらも、機能としては大きな違いはありませんが、UVB150は”砂漠に住んでいる爬虫類の環境に合わせたもの”がコンセプトになっており、UVB100よりもやや紫外線が強いようです。
できる限り自然環境と飼育環境を近づけるために、リッジテールモニターの場合はUVB150を選んでおくと間違いありません。
また、注意すべき点として、紫外線ランプは紫外線が切れていても発光するということが挙げられます。「発光しているから」と思っていても実は紫外線が照射されておらず、生体が病気にかかってしまうというケースも珍しくありません。必ず半年を目安に交換しましょう。
▼使用している紫外線ランプ▼
ソケット
バスキングランプや紫外線ランプは「球」として売られているので、それをつなぐソケットが必要です。E26口金といわれるサイズが一般的で、爬虫類用のソケットであれば基本的に問題はありません。
また、リッジテールモニターは、たまに後ろ足で立つような仕草を見せることがあります。エサを欲しがったりするときにたまに見られるのですが、その姿を見て私はバスキングランプへの接触を危惧しました。
▼使用しているソケット▼
▼ソケットを取り付けるスタンド▼
レイアウトに使用している流木や石なども大型で、バスキングランプに簡単に接触してしまうことができる状態でしたので、ケージ内設置のものではなくケージ外から照射するタイプのものを選びました。樹上棲トカゲなどに多く使われるタイプのものですが、レイアウトの自由度が格段に上がるのでとてもおすすめです。
ソケットの部分とスタンドの部分は別売りになっているので注意してください。
このソケットが気になる方はこちらの記事で詳細に解説しましたので是非読んでみてくださいね。
GEX製ライトドームとライトスタンドの特徴を解説|機能や使い勝手をレビュー
■ジェックス ライトドームとライトスタンドのポイント
ランプステー
ソケットを固定するステーです。ソケットはクリップ型(洗濯ばさみのような形)になっており、ステーをはさむことで固定します。
上でご紹介したケージにはセットで1つ付属されていますが、バスキングランプと紫外線ランプの2つ分必要ですので、必ず1つは買い足さなければなりません。私も生体を迎えてからステーが足りないことに気づき慌ててショップまで買いに行った経験がありますので、忘れず購入しましょう!
※ただし、バスキングランプを上記で紹介したソケット(ケージ外設置)のものにする場合は、紫外線ランプ用の1つで事足りますので買い足す必要はありません。
▼使用しているランプステー▼
エサ入れ
自然素材の床材を使用、かつ手やピンセットなどではなく置き餌をする場合は、床材の誤飲を避けるためできるだけエサ入れに入れるようにしましょう。
下記の物はコオロギなどの虫エサが脱走しにくい構造になっているのでおすすめです。
▼使用している虫エサ用のエサ入れ▼
注意点として、コオロギの場合はジャンプして簡単に脱走できてしまうので、必ず後脚の2本をちぎってから入れるようにしましょう!デュビアなどのゴキブリ系はそのまま入れてしまって問題ありません。
しかし、エサ入れに生き餌を入れすぎるとコオロギやデュビアが重なってそのまま脱走されるケースもあるので、エサ入れの大きさにもよりますが3~5匹程度にし、食べたら追加するという使い方がベストです。
■スドー レプタイルカップのポイント
水入れ
リッジテールモニターは乾燥地帯に住むトカゲで、あまり水を飲む種ではありません。
私自身、水を飲んでいる姿は数えるほどしか見たことはありませんが、ショップにいた頃は水に浸かっている姿も確認されたそうなので、大きめのものを置いています。また、冬は乾燥しすぎる可能性があるため、湿度を適度に保つためにもケージ内に一つ置いておくと安心です。
▼使用している水入れ▼
■ジェックス ウォーターディッシュ(L)のポイント
ピンセット
1つ持っておくと何かと便利なのがこのピンセットです。虫かごなどから生き餌を捕まえるときや、リッジテールモニターにエサをあげるときなど多くの場面で活躍します。
ただし、衛生面を考慮し、糞を取り除くときは同じものを使用せず、別のピンセットか割りばし、スコップなどで取り除いてください。
▼使用しているピンセット▼
リッジテールモニターは口先が細くなっており、基本的にはついばむように虫を器用に捕まえて食べますが、お腹が空いているときの1~5匹目までのエサのときはものすごい勢いでかじりついてきます。力が強く噛まれたらかなり痛く出血もするので、大きくなってきたらできるだけピンセットでエサを与えることをおすすめします。
流木
ケージ内のレイアウトとして使用します。私はバスキングランプの直下に配置し、バスキングスポットとして流木を使用しています。大きめのものを一つケージ内に配置するだけでレイアウトがとても美しくなります。
レイアウトする際は、流木を重ねすぎないように注意してください。大きくなったリッジテールモニターはかなりの体重と力になる上に、石や流木の周囲を掘るため、安定しているように思えても崩れてしまう恐れがあります。
地上棲トカゲのためそこまでの高さは必要ありませんので、安全を第一にレイアウトしましょう!
石
ケージ外からバスキングランプを設置しているので一定の高さを出さなければ40℃近くまで持っていけません。そこで私は大きくて重い石を下に置き、その上に流木を設置するという方法で高さと安定の両立を図っています。
とても大きな溶岩石を置いていますが、通販での購入が難しく店頭で購入したものを使用しています。
空き瓶
あると便利、というくらいですが我が家では必須です。用途は、コオロギなどの生き餌にカルシウム剤をまぶすときに使います。
下でカルシウム剤を紹介しますが、小さな入れ物に粉が入っているだけですので、そのまま使うには上からまぶすしかありません。お皿にコオロギを入れて上からまぶしていたら飛び跳ねて脱走されますので、私は空き瓶にカルシウム剤を少量入れてその中にコオロギを入れ、シェイクしています。
逃げる心配もなく、コオロギの全身にカルシウム剤が付きますのでとてもおすすめです。深めのものであればどんなものでも構いませんので、ご自宅の中を探してみてくださいね!
生き餌
リッジテールモニターの主食は昆虫です。コオロギ、デュビアをメインに用意しましょう!
コオロギやデュビアなどの生き餌を与える際は必ずカルシウム剤を添加してください。虫の栄養価は高いのですが、カルシウムが不足します。カルシウムが不足するとクル病というとても危険な病気にかかってしまいますので、カルシウムの添加は忘れないようにしましょう。
カルシウム剤
上記で触れたカルシウム剤です。エサを与えるときはすべてのエサに必要だと思っていただいて構いません。
生きエサにつける場合は空き瓶にカルシウム剤を少し入れ、その中にエサを入れ添加します。何度もお伝えしていますが、重大な病気につながってしまうので必ず忘れず添加しましょう!
▼使用しているカルシウム剤▼
リッジテールモニターとの接し方について
これまでは飼育に必要な用品をもとに注意すべき点や用途について触れてきました。ここでは日々のお世話やリッジテールモニターとの接し方について解説していきます。
日々のお世話
飼育をする前は、自分の生活リズムとリッジテールモニターの生活リズムを合わせるイメージがなかなか湧きづらいかと思います。一例として、私の生活をご紹介しますので参考にしてみてください。
時間 | お世話 |
7:30~8:00 |
|
8:00~8:15 |
|
8:15~8:30 |
|
21:00~21:15 |
|
22:00~ |
|
24:00~ |
|
私は昼間仕事に出ていますので、お世話をするのは朝と夜だけです。特に大きな工夫をしているわけではありませんが、バスキングランプと紫外線ランプの点灯・消灯時間を分けている点は意識をしています。
バスキングランプは温度管理に必要なので長く点灯させておいても大きな問題はありませんが、一方で紫外線ランプは点灯している間は常に紫外線を発しています。自然下では紫外線は太陽から出るものですので、照射時間は長くてもせいぜい8~10時間程度です。
私のように朝仕事に出て夜帰ってくる生活をしているとどうしても自然と全く同じにすることは困難ですので、可能な限り近づけるようにしています。
しかしながら、リッジテールモニターは石の下やシェルターなどに潜る習性が強いので、仕事が遅くなって帰ってくると既にシェルターの中で寝ていることが多いです。そのため、紫外線やバスキングランプの照射時間にそこまで敏感になる必要はないかなと思います。(隠れるところがある前提です)
「どうしても心配」あるいは「仕事の帰りはもっと夜遅くなってしまう」という方はタイマーサーモという製品の購入を検討してみてください。こちらは時間や温度を設定することでバスキングランプや紫外線ランプ、その他の保温器具などを自動で点灯したり消灯してくれたりする優れものです。
以下でタイマーサーモという製品を詳細に解説した記事もありますので、気になる方は是非ご覧ください。
▼タイマーサーモ解説記事▼
GEX製タイマーサーモの特徴を解説|機能や使い方を徹底レビュー
また、旅行に出かけたりする際にも自動で管理してくれるので、ひとつ常備しておけば安心かもしれません。
リッジテールモニターとの接し方
リッジテールモニターは比較的臆病な子が多く、警戒心が強めのトカゲです。しかし正しい接し方でゆっくりと信頼関係を築いていくことでしっかりと慣れてくれますし、ピンセットや手からもエサを食べてくれます。
お世話をするとき
糞や食べ残しを取り除くときや、水替えなどを行うときはできるだけリッジテールモニターの頭上に手や腕がいかないように意識しましょう。完全に人に慣れてしまった子であればそこまで意識する必要はありませんが、ベビーやヤングから飼育する場合はまだそれほど人慣れしていない場合が多いので、意識し過ぎてし過ぎることはありません。
また、急に近づいたり、大きな音を立てたりしてしまうとすぐに掘って隠れようとします。びっくりして一度隠れてしまうとなかなか出てきませんので、日々の生活においても注意しましょう。
ハンドリング
爬虫類の飼育を検討している方は一度は「ハンドリング」という言葉を見たり聞いたりしたことがあると思います。その名の通り生体に手で触れることを指しますが、お世話をするときよりも、このハンドリングについては注意を払ってあげてください!
まず意識していただきたいことは、爬虫類は犬や猫と違い「人に触られて喜ぶ動物ではない」ということです。そのため、慣れている子でも過度のハンドリングは多少なりともストレスになりますので禁物です。
しかし一方で、触らなければ慣れないということも事実です。適切なハンドリングについていくつかポイントがありますのでご紹介します。
- ケージから出すときは必ずトカゲの腹部に手を添えてすくい上げるように持つ
- 暴れたり威嚇したり、嫌がる仕草を見せたらすぐ止める
- あまり頻繁にし過ぎず、長時間ハンドリングをしない
急に慣らそうとせず、少しずつ日数をかけて徐々に慣らしていくことを意識しましょう。
ただし、リッジテールモニターは基本的には臆病で警戒心の強い性格をしています。できればハンドリングはしない方がベターだと思います。
積極的に攻撃をしてくるタイプではありませんが、私はケージレイアウトの変更をする際に片手にリッジテールモニターを持ったまま作業をしてしまい、思い切り噛みつかれたことがあります。一度噛みつくとなかなか離れず、顔を水に浸けて離させるしか方法がありませんでした。
可愛いリッジテールモニターを見ているとついつい触りたくなってしまうものですが、個体の性格を知り、しっかり観察をしながら正しいハンドリングで信頼関係を築きましょう!
知っておきたいリッジテールモニターの代表的な病気について
リッジテールモニターがかかる病気はいくつかありますが、多くのトカゲがかかりやすい病気と大きな差はありませんので、以下の記事にまとめました。
リッジテールモニターがかかりやすい病気についてあらかじめ概要を知っておきたい方は是非ご覧ください。
▼トカゲがかかりやすい病気の解説記事▼
トカゲがかかりやすい代表的な病気について|原因と対処法を解説
リッジテールモニターの飼育方法まとめ
これまで、必要な用品をもとに私の飼育環境をご紹介しながら、リッジテールモニターの飼育方法の解説を行ってきました。飼育において重要な点のみに絞ったまとめは以下です。
- 90cmケージで飼育をする
- 紫外線UVBライト、バスキングランプは必須(UVBは半年に1回必ず交換)
- 45℃前後のホットスポットと25℃前後のクールスポットを作る
- ハンドリングは極力避ける
- エサには必ずカルシウム剤を添加する
最後に:リッジテールモニターと最高の生活を送っていただくために
最後までお読みいただきありがとうございます。
リッジテールモニターは、飼育環境についてはフトアゴヒゲトカゲの飼育方法と大きな差はなく、初心者の方でも比較的容易に飼育できる種であると思います。
やや臆病で、慣れるまで少し時間がかかります。お迎えして最初の頃はずっと隠れて出てこないこともあり、ついつい見たくなって隠れ家を取り除いたり、ハンドリングしようとしてしまったりしますが、そういう行動は控え、ゆっくりと確実に信頼を築いていきましょう。
慣れてくるとガラスケージを開けただけでエサだと思って走り寄ってきてエサをおねだりする姿を見ることができます。ハンドリングはかなりの確率で嫌がる子が多いですが、それでも「慣れてきたな」ということが明確に分かるでしょう。
「モニター特有のあのフォルムに憧れている、けれどもモニターは大きくなりすぎるため飼育することができない」と飼育を諦めていた方、是非リッジテールモニターをお迎えしてみませんか。