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バスキングランプは、多くの爬虫類の飼育において必需品です。
しかし、飼育する爬虫類によっては、高温になるバスキングランプへの接触によって火傷をしてしまうこともあります。樹上棲トカゲの飼育レイアウトであれば、流木などで高さを出す必要があるため必然的にバスキングランプと生体の距離がとても近くなり、接触の危険性も高くなります。
もちろん、レイアウトの工夫次第で危険を取り除くこともできますが、「バスキングランプとの接触を避ける」という制限が付くため、レイアウトの自由度が大幅に下がってしまいます。
そんな時に絶大な効果を発揮するのが、今回ご紹介するビバリア製のランプシェードとスタンドホルダーの2つの製品です。(※ランプシェードとスタンドホルダーは別売りです)
従来のケージ内に設置するソケットではなく、ケージの外からバスキングランプを照射するためのソケットで、レイアウトにこだわりたい人、飼育している爬虫類の火傷が心配な人などには必需品と言っても過言ではないと私は思います。
今回は、私も愛用しているランプシェードとスタンドホルダーの特徴や使い勝手を写真付きでご紹介します。素晴らしい製品ですが、もちろんデメリットもありますので、是非最後まで読んでみてくださいね。
ランプシェードとスタンドホルダーの機能・概要
ランプシェードとスタンドホルダーは同じビバリア製の商品ですが、別々で売られています。
しかしながら、ランプシェードのみ使用する場合、あるいはスタンドホルダーのみ使用する場合というのは、破損時にどちらかを買い換えるという場合を除きほとんどありませんので、実質2つをセットで購入して使用するという使い方となります。
ランプシェード
ランプシェードは、電球を取り付けて使うソケットの役割をしており、E26口金のものが取り付けられる仕様になっています。
金属メッシュのカバーがついており、とてもしっかりした作りになっています。比較的コンパクトな設計というのも嬉しいポイントですね。
スタンドホルダー
こちらは、上記で紹介したランプシェードを吊り下げるスタンドです。ただぶら下げるだけでなく、ねじで固定することができ、若干ですが位置を調節することも可能です。
また、接続に必要な配線を止めるクリップもついているので、線がごちゃごちゃすることなくきれいにまとめることができるのもポイントです。
もちろん高さを調節する機能もついていて、約59cm~88cmの調整幅です。一般的に爬虫類用のガラスケージの高さは30cm、45cm、60cmが主流となっているので、特殊な飼育ケージ(ガラス温室や特注・自作ケージなど)を使う場合を除き、ほとんどの飼育環境下で使用が可能です。
ただし、スタンドの土台をケージの底面に差し込んで設置しなければならないので、ケージと接地面に隙間が空いている必要があります。爬虫類の飼育では、パネルヒーターを敷く場合も多いため、多くのケージでは隙間が空くように作られていますが、ランプシェードとスタンドホルダーの使用を検討されている方は念のためケージの底面を確認しておきましょう。
ランプシェードとスタンドホルダーのメリットとデメリット
ここまで、ランプシェードとスタンドホルダーの基本的な情報についてご紹介してきました。汎用性の高さもありとても使いやすい製品ではありますが、ここで1度メリットとデメリットを整理しておきましょう!
メリット
これまでご紹介してきたランプシェードとスタンドホルダーのメリットをまとめると以下です。
- 生体が火傷をしてしまう可能性を大幅に減らすことができる
- レイアウトの自由度が格段に高まる
- 垂直に照射するため1つのケージ内でホットスポットとクールスポットのメリハリを作りやすい
- 汎用性が高く、一般的な爬虫類飼育環境下ではほとんどの場合で使用できる
- 配線がごちゃごちゃせずスッキリとまとめることができる
メリットそのものはたくさんありますが、火傷の可能性を減らせることとレイアウトの自由度が上げられることの2点が一番大切なメリットであるように感じます。
やはり、爬虫類を飼育しているからには生体の安全には最も留意したい点ですし、爬虫類が生活していくケージ内の環境(レイアウト)を整えることもとても大切です。
デメリット
たくさんのメリットがある一方で、デメリットもいくつかあります。
- 通常のソケットと比較すると高額(およそ3倍~4倍)
- 照射位置が高くなるためバスキングスポットの温度を上げづらい
正直に言うと、私はこのランプシェードとスタンドホルダーは高額の部類に入るのでは、と思っています。通常のバスキングランプや紫外線ランプのソケットであれば、接続口とクリップが一体型になって1,000円~2,000円前後であることが多いです。
しかし、ランプシェードは約3,000円、スタンドホルダーは約2,500円で、2つを同時に買うと5,500円かかることになります。ケージや流木、生体に高いお金を払ってこだわる方はとても多くいらっしゃいますが、ソケットにお金を使うとなるとやや気が進まないという方もいらっしゃると思います。
ただし、私はその金額というデメリットを補って余りある魅力がある製品だと思っているので今でも愛用していますし、今後も使っていきます。
また、ケージの外から照射するので、設置してみるとかなり高い位置から照射していることに気づくと思います。100Wのバスキングランプであれば、ホットスポットを30℃後半から40℃近くまで持っていくのに必要な距離は20cmほどです。ケージの高さが45cmであれば、必然的に照射位置からバスキングスポットまでは45cm以上離れることになり、温度が不足します。
そのため、大きな石や流木などを使ってバスキングランプまでの距離を縮めることが必要になります。トカゲなどであれば立体行動を頻繁にするのでレイアウトに高さをつけても問題ありませんが、レイアウトに高さを出すとひっくり返ってしまう恐れがあるリクガメの飼育には向いていないかもしれません。
ランプシェードとスタンドホルダーの使い方
メリットとデメリットの整理がついたところで、ここからは実際の使い方を見ていきましょう!
①まずはバスキングランプを取り付ける
設置する前に、ランプシェードにバスキングランプを取り付けます。金属メッシュのカバーがついているのでそれを開いてから取り付けましょう。※カバーが結構固く、開くのに力が必要ですので注意してください。
②スタンドホルダーの高さをおおよそで合わせておく
次に、使用するケージの高さを参考にスタンドの高さを大体で良いので合わせておきます。ケージの高さ+20cmくらいで合わせておくと、最後の調整がしやすいです。スタンドについているつまみをゆるめることで上下するので、調節したらつまみを閉め込みます。
③スタンドホルダーにランプシェードを取り付ける
おおよその高さを調整したスタンドホルダーにランプシェードを取り付けます。穴が2箇所ありますので、好みの方にランプシェードを配置し、ねじでしっかり締め込みます。
④最後に高さの微調整をする
設置、取り付けが終わったら最後に高さの調節をしますが、ケージ上部の蓋とランプシェードの距離を必ず5cm開けるようにしてください。近すぎるとランプシェード内に熱がこもり故障してしまう可能性があったり、蓋の一部分が溶けてしまったります。
実際の使用例
ここでは、実際にランプシェードとスタンドホルダーを使ったケージレイアウトをご紹介します。私はインドシナウォータードラゴンの飼育で使用しています。
このように、しっかりとバスキングスポットに高さを出し、ホットスポットの温度を高められるようにしています。逆に、ランプシェードとスタンドホルダーを取り付けていない、反対側は完全なクールスポットと水浴び場所となっています。
この飼育レイアウトについてご興味のある方は是非以下の記事も読んでみてくださいね!
▼レイアウト解説記事▼
インドシナウォータードラゴンのケージレイアウト|制作工程や必要なものをご紹介
ランプシェードとスタンドホルダーの解説まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます。ここまで、ビバリア製のランプシェードとスタンドホルダーについて特徴や使い方、メリットとデメリットなどをご紹介してきました。
ランプシェードとスタンドホルダーを一言でまとめると、「高額だが生体の安全を守ることができるもの」ということができるでしょう。特に、インドシナウォータードラゴンやバシリスクといった樹上棲トカゲを飼育する場合は必需品であると私は感じています。
ランプシェードとスタンドホルダーは、以下のような方には本当におすすめの製品です。
- 生体がバスキングランプと接触しないか不安に思っている
- 流木や石などで、もっとレイアウトを自由に組みたい
- 樹上棲トカゲの飼育を検討している
- ホットスポットとクールスポットを分けづらい
また、全く同じ機能を持っているソケットがGEXからも発売されています。機能としては全く変わらず、値段もほぼ同価格なので見た目や質感などでお好きな方を選びましょう。
▼GEX製ライトドームとライトスタンドの解説記事▼
GEX製ライトドームとライトスタンドの特徴を解説|機能や使い勝手をレビュー
飼育環境を整える上でどこにお金をかけるか、というのは人それぞれ違った意見があると思いますが、この製品は間違いなく費用以上のメリットを感じられると思いますので、一度購入を検討してみてくださいね。
▼今回ご紹介したランプシェード▼
▼今回ご紹介したスタンドホルダー▼